ハンガリーでマタニティライフ ( 3 ) 周囲の環境

ハンガリー在住 6 年目の駐在妻 ゆうさん ( 女性、30代 ) の連載 『 ハンガリーでマタニティライフ 』 第三回目となる投稿です。日本人夫婦がハンガリーで妊娠、出産するまでの体験談を連載で綴っています。今回は、妊婦をとりまく環境についてのお届けです。嬉しかったこと、困ったことなど現地の様子や事情がわかります。

楽あれば苦あり

ベビーカーでお散歩中のゆうさん Photo by Yuri

ハンガリーでは、妊娠中や子連れでのお出かけも安心でした。例えば、電車やバスに乗ると誰かがすぐに立ち上がり、席を譲ってくれます。ベビーカーに子どもを乗せて階段の近くまでくると、通りがかりの人が運んでくれたり。小さな子どもと荷物で両手がいっぱいの時も、さっと手を差し伸べて助けてくれる人がたくさんいます。

ここでは他人事ではなく、自分事として助け合う雰囲気があるのです。それは、私が外国人であっても変わりません。思春期の男の子でも照れずに助けてくれる姿には感動しました。

逆に “ 妊娠中のハンガリー暮らし” で困ったことといえば、『 匂い 』です。身の回りのいろんなものに人工的な香り ( illatosítószer、illatszerek ) がついていて、それが普段よりも不快に感じてしまいました。

洗濯用洗剤にティッシュ、手を消毒するアルコールにまで強い匂いがついていて、日本のように無香料 ( Illatmentes ) のものはなかなかみつけられません。最近は、洗濯用クルミ ( mosódió / 日本語名はムクロジ ) を使った洗剤など香りなし、かつビオな製品が当地で流行っていますが、使用書に何が書いてあるのか読めないので手を出せず。洗濯に関しては、日本で買ってきたマグネシウム ( 以下、マグちゃん ) のみを使っています。

愛用中のマグちゃん Photo by ゆう

これは、日本の町工場が開発したお洗濯グッズです。洗剤、柔軟剤は不要。マグちゃん自体も無臭です。普通の洗濯はもちろん、赤ちゃんの肌着にも使えます。1 袋で 1 年ほど使えるので、身体にも環境にも良し。ハンガリーにも同じようなものがないかと探したのですが、見つからず。毎年一時帰国時に買って帰ります。

ただ、このマグちゃんは日本仕様。ハンガリーは硬水なので、使用環境が異なるので、柔軟剤なしでは、洗濯物がバリバリになる可能性大。でも当地の柔軟剤は、香りが強いので、使いたくありません。

そこで、昔ながらの方法ですが、基本に立ち返り、衣類をバッサバッサと振ってから干しています。乾かす前に、とにかく衣服の繊維が立つように 20 回ほど振りさばくと、柔軟剤なしでもほどよく柔らかい仕上がりに。

体力は使いますが、私にとってはきつい匂いを嗅ぐよりもずっとまし。二の腕シェイプもできて一石二鳥と思って、毎日振っています。

食器用洗剤も人工的な香りがないものを選びました。  Photo by Yuri

手を洗う石鹸や食器用洗剤もやはり匂いが合わず。そこで見つけたのは、カエルのマークが愛くるしいブランド、 Frosch ( フロッシュ ) の製品です。無香料で無着色*。エコな国ドイツのメーカーが生み出した、人にも環境にも優しい洗剤と日本でも話題になっているよう。

* 一部は香料入り、着色もあります。ご購入の際にご確認ください。

当地では、ドラッグストアやスーパー等々、どこでも見かけるので入手するのも簡単。私のように匂いで苦しんでいる方におすすめです。

フロッシュの洗濯&お掃除用洗剤。フロッシュとはドイツ語でカエルの意味です。

ハンガリーだとお買い得なマタニティグッズ

大手ドラッグストアでは 350 円 ~ 2,000 円ほどで数種類の妊娠線予防クリームやオイルを販売。

マタニティグッズで、妊娠当初からお世話になったのは『 妊娠線予防オイル 』。 クリームタイプもありますが、日本より乾燥しているハンガリーでは、断然オイルがおススメです。

妊娠線は、お腹が短期間で急激に大きくなることでできるもの。皮膚がその延びるスピードについていけず、避けてできる亀裂です。一度できてしまった妊娠線は、産後も消えないそう。その予防に保湿ケアは重要なのです。

クリームやオイルをしっかりつけることで、柔らかい肌になり、皮膚の伸びがよくなります。私は、妊娠がわかった時から、専用オイルを肌にぬっていました。

このオイル選びでも困ったのは、やはり “香り”。普段ならいい匂いと思うようなアロマの香りでも、妊娠中は辛いことも。 ハンガリーのドラッグストアには、日本でも人気がある WELEDA ( ヴェレダ ) をはじめ、様々なブランドの妊娠線予防グッズがお手頃価格で並んでいます。

日本で買うと高いけれど、ハンガリーならお得!と思い、トライしようとしたのですが、どれもこれも匂いが気になり断念。

左が愛用した Eco by Naty のオイル 1,000 円程度、右はNaturlandのクリーム 600 円程度

選んだのは、ブダ側にあるデパート ( マムート ) の中にある薬局で売っていたスウェーデン製のオイル。これは香りも気にならなくて、安心して使えました。

医師から制限されない?

① 飛行機に乗るには

お医者さんからは、経過が順調な時は、フライト旅行の許可もでました。飛行機に乗ることも、普通のことという感じ。しかし、お医者さんに書類を作成してもらう必要があります。妊娠状態を示す診断書は、チェックインする時に提示を求められる事もあるからです。航空会社によって妊婦の搭乗ルールは違うよう。日本へ帰国する場合は、利用する航空会社の規定をまず調べてください。

診断書を提出したからといって、ブダペストの空港で特別なことをしてもらえたわけではないのですが、万が一のため、お知らせも大事。長時間フライト前に診てもらって、自分自身の体調を認識しておくことも重要です。

妊娠中の一時帰国で日本からハンガリーへ戻る際も診断書は必要でしたので、当地で書類をお願いするときは英語で書いてもらうのが良いでしょう。そうすると日本でわざわざお医者さんに行く必要もありません。

ちなみに私は、日本発のフライトでは、この診断書のお陰で様々な優遇を受けました。悲しいニュースを目にすることが多い中、日本でも妊婦に優しいところがあるんだと一安心しました。

② 温泉

日本だと衛生面や安全面から、温泉や大衆浴場はNG とされていますね。ハンガリーも温泉大国ですが、当地の温泉はそれほど高い湯温ではないですし、サンダルを履いたり、水着を着ますから、入浴環境も異なります。実際にお腹の大きな女性たちに出会うことは稀ではありません。

お医者さんに聞くと、特にダメとは言わず、“ 妊婦さん本人が快適かどうか ” で判断すれば良い、という回答。それを聞いて、私は「問題ないよ」という言葉を期待して、質問していた自分に気がついたのでした。

③ 食べ物

これも特に指導を受けたことはないです。コーヒーやビールなども我慢してストレスを感じるぐらいなら、一杯ぐらいは飲む方もいます。ホテル等のウエルカムワインを妊娠中だと言って断ると、不思議な顔をされる事もありました。

私はとてもコーヒーが好きなのですが、ブダペストでは、どこのカフェに行ってもカフェインフリーのコーヒーがたいてい用意されています。日本ではそうもいかないですよね。カフェインは授乳中も引き続き控えなければいけないので、私にはとても好都合な環境です。

総じてお医者さんからの制限がない =「自己判断」が必要だという事です。私は自分の知識や感じ方、身体の声を優先して、何をして何をやめるか、判断しました。日本にいた頃よりも、自分で判断するようになったと思います。

次回は、ハンガリーの出産前の入院中に起こった驚き体験をお伝えしますね。

これらは経過が順調だった時のお話です。この後、問題があるとわかってからは、お医者さんから制限された事は自己判断せずちゃんと守りました。

ハンガリー暮らしの健康手帖では、読者の皆様の体験談をお待ちしております!自分の経験が誰かにとって価値ある情報になるかもしれません。海外暮らしに役立つ知恵をぜひ当ブログお問合せからご投稿ください☆

ABOUTこの記事をかいた人

ゆう

ハンガリー在住 6 年目の駐在妻。夫と 3 歳になる娘、愛猫と暮らしています。当地で第 2 子を妊娠、出産したばかりです。趣味は、ハンガリーの民芸ビーズ。現地で師匠から習得しました。ビーズでアクセサリーなど作ることが大好きです。