咳がつらい、のどが痛い時のハンガリー家庭療法

冬の凍てつくような寒さから少しずつ春に近づく3月。気温の変化が激しい時期は体調を崩しやすくなります。今回は、風邪を引いてしまい咳がつらい、のどが痛いという方におすすめのハーブを使った家庭療法や薬草を使った咳止めシロップのお届けです。

昨年末、私は風邪からくるひどい咳で夜も寝られず、苦しい日々を送っていました。お医者さんから薬は処方されたものの、なかなか良くならず…。そんな時、ハンガリー人の友人が幼かった頃にお母さんがしてくれた咳対策を教えてくれました。

咳、喉がつらい風邪引きさんへ

Kakukkfű ( カクックフー ) の葉は、こんな感じです。

登場したのは、Kakukkfű ( カクックフー ) と呼ばれるハーブです。カクックフーは、日本では肉や魚料理で臭み消しや香りづけに利用する『 タイム 』として知られています。タイムにはチモールという成分が含まれており、殺菌効果と抗ウイルス作用を備えています。

冷蔵庫が無い時代には、タイムを加えて料理をすることで保存効果を高めていたそうです。そのため『 タイム 』 と聞くと香辛料のイメージがありますが、ハーブティーにして飲んでも GOOD

味は、ミント系のスッとする感じがある薄めの麦茶とでもいいましょうか。意外と強い独特なにおいや癖もなく、苦さや辛み、酸味もないですよ。

1 回飲んだだけで咳が完全に止まるわけではないですが、一時的に咳の頻度が少なくなりました。水分も取れますし、普段の飲んでいるお水やお茶と置き換えるだけでお手軽でした。

ハンガリーの家庭では、のどが痛い時、風邪などの感染症予防にカクックフーティーをよく飲んだりします。また、風邪を引いてしまって咳がつらい、気管支炎やぜんそくといった症状緩和にも効果があるそうです。

ハンガリー国内では、薬局、ドラッグストア、ビオショップなどで、簡単に使えるティーバッグが売られています。夜中に咳が出てしんどい時に、温かいカクックフーティーを試してみてください。私自身、症状がひどい時にいただいた際、何だかホッとして咳も落ち着き、少し眠ることができました。

その他、カクックフーは飲むだけでなく、入浴時にも使えます

お風呂でできる咳対策

入浴方法は簡単です!浴槽の大きさにもよりますが、濃いカクックフーティーを 2 リットル ぐらい用意して、お湯に注ぐだけ。もしくはガーゼで作った小袋に大さじ 3 ~ 4 杯ぐらいハーブを入れて湯船につけておきます。

ハンガリーのお風呂では、通常、追い焚き機能がありません。そのため、乾燥させたハーブを小袋に入れてお風呂に浮かべて待っていると温度がどんどん下がってしまいます。現地で試す場合は、温かいティーを作ってお湯に注ぐ方法がおすすめです。

当時の私は熱がなかったので、友人の母の教え通り、15 分 ~ 20 分ぐらいゆっくり温かい湯船に浸かりました。ハーブの香りがする蒸気で咳き込みが和らぎました。

この国では咳対策だけでなく、6 歳までの子は免疫力を高めるために、カクックフー風呂に入るのだそう。子ども用には、ハーブ 50 ~ 100 グラム と水 2 ~ 3 リットル の割合でハーブティーを作ります。お茶をお風呂に注いで、ゆっくり 20 分程度入浴するのがベスト。ただし、アレルギーや皮膚刺激による影響が出るかもしれません。その場合は、すみやかに使用を中止してくださいね。

薬草を使った咳止めシロップ

NATURLAND と Herbion の咳止めシロップ

こちらは薬局で市販されている咳止め用のシロップです。

写真左の ElixirIum Thymi Compositum FONO VII. NATURLAND は、気管および気管支の炎症を抑えるための飲み薬です。こちらには、先ほどご紹介した『 カクックフー 』が使用されています。お値段はリーズナブルで 615 Ft ※ ほど ( 約 270 円 ) 。私は、1 日 3 回付属のコップで飲みました。美味しいとは言えませんが、比較的飲みやすかったです。

※ Ft … ハンガリー現地通貨フォリント

薬局では、薬剤師さんが体調や持病を踏まえて判断しますが、小腸や大腸に問題がある方、妊娠中、授乳中の方にはおすすめされていません。

写真右の Herbion izlandi zuzmó は、のどや口の中の炎症、咳の症状を抑えるためのシロップです。Izlandi zuzmó ( イズランディ・ズズモー ) の日本語名は、エイランタイ。別名、アイスランドゴケと呼ばれる植物で作られています。フィンランドなどの北欧諸国では、古くから食材や自然薬として利用されてきたそうです。先程のシロップよりお高めの 1700 Ft 程度 ( 約 740 円 ) 。

当時、風邪引きの患者が多かったのでしょうか、NATURLAND のシロップがありませんでしたので代わりに購入。薬剤師さんからは 1 日 4 回 食間 ( もしくは直前、直後に食事はしない時 ) に付属スプーンで1杯取るように言われました。飲んでみると、少しレモン風味。ちょっと不思議な味でした。苦笑

1 歳以下の赤ちゃんには使用できませんが、子どもが飲んでも大丈夫なシロップです。奨励されていませんが、妊娠、授乳中の方は、医師や薬剤師に相談した上で服用することもあります。16 歳以下の場合は、年齢や体格によって飲む分量が変わります。パッケージに書いてある説明を参考に薬局で尋ねてくださいね。

即効性があるものではありませんが、” 咳がつらい ” 、” のどが痛い ” 、そんな時にハンガリーの家庭の知恵袋を思い出していただけると幸いです。

シロップは、直射日光の当たらない場所で冷蔵庫に入れないで常温保存です。
≪ 参考にした書籍 ≫
Maria Treben : Egészség Isten patikájából ( 1990 年出版 )
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ABOUTこの記事をかいた人

武田友里

2015年からブダペスト在住のアラサーです。神戸大学を卒業後、映画などのロケ地として人気になっているブダペストの大学院でメディアの世界に飛び込みました。現在は、マルチリンガルを活かして、ハンガリーを拠点に中欧・東欧諸国での取材・撮影をアレンジするコーディネーターです。