ハンガリー・コロナ情報 (13) 追加措置など


ハンガリーでは新型コロナウィルス感染拡大を受け、9 月 21 日から全国的にマスク着用義務が強化されます。また、飲食店の営業も 23 時までに。その他、入国措置でも変更があります。9 月 18 日時点の最新情報をまとめました。

マスク着用義務の強化

長距離バス Volánbusz が示す、正しいマスク着用方法 ( 真ん中 ) 。その他の悪い例は一部ギャグのようですが、在留邦人の方々からは、実際にこんな風にしている人見た!という声も。

着用が義務づけられる場所は、9 月 21 日から大幅に拡大します。ほとんどの屋内で義務になると考えておいた方がよさそうです。( これまでは、公共交通機関と店舗のみ )

今後対象になる場所の例
  • ショッピングモール
  • 映画館、コンサートホール、劇場
  • 博物館・美術館、図書館、文化会館
  • 病院や、高齢者介護施設など社会福祉施設
  • 顧客対応の場所 ( 役所、郵便局、カスタマーセンターなど)

飲食店では、客は着用義務はありませんが、従業員は着用しなければなりません。→11 月 2 日より、客も飲食時以外は着用義務となりました。また、10 月 23 日からは、屋外の集会、イベントでも着用が義務となっています。( 追記 )

6 歳未満のこどもは、対象外です。

9 月 21 日以降に認められるのは「 マスクのみ 」です。マスクであれば、使い捨てタイプ、布製のどちらでも構いません。( これまでは、スカーフやバンダナなど、鼻と口を覆う物であれば代用が認められていましたが、今後、不可になります。)
罰則規定も強化されます。
公共交通機関でマスク非着用の場合は、強制下車、乗車拒否となります。罰金は最大 50,000 フォリント。抵抗するなど悪質な違反者の場合は、制裁がさらに大きくなりえます。

一方、店主など事業主は、マスク非着用の客に対応することは禁止。違反した場合は、罰金最大 100 万フォリント、最大 1 年の営業停止です。

ブダペスト市では一足先に 9 月 18 日から、これらの場所でのマスク着用は義務付け済み。また、罰金も科せることになっています。

飲食店、イベントなどは 23 時まで

【 飲食店 】
レストラン、バー、ナイトクラブなどは 23 時から翌朝 6 時まで閉店。その時間は、デリバリー、テイクアウトのみ可能。

【イベント】
屋内・屋外問わず、音楽などのイベント開催は、 500人 ( 会場スタッフ含む ) まで。会場は、スタッフを除き、23 時から翌朝 6 時まで滞留禁止。

いずれも 9 月 21 日から施行です。

現在、買い物時間の規制、外出制限などはありません。政府は、第 1 波のような劇的な制限措置を講じる方針はないと説明しています。第 2 波では、予防の基本ルールの順守を徹底し、国の活動を維持するのが目標です。

入国後の隔離期間は短縮

9 月 1 日に導入された入国規制は、10 月 1 日以降も継続になりました。( 当初は当面 1 か月の予定でした。) →さらに1か月延長され、11月30日までとなっています。(11月1日追記)

一方で入国後の隔離期間は、14 日間から 10  日間に短縮されます。( 9 月 21 日施行 ) ハンガリー人、外国人両方に適用されます。

入国規制についての詳細はこちらをご覧ください。

ハンガリー・コロナ情報 (12) 外国人は原則入国拒否、9 月 1 日から

2020.08.29

学校登校時の検温義務

国内のすべての幼稚園、小学校、高校で、10 月 1 日から登園・登校時に検温が義務付けられます。

熱がある場合は登校禁止で、帰宅しなければなりません。低学年の場合、学校側は保護者に連絡する義務あり。

校舎には、原則として児童生徒、教職員以外立ち入り禁止です。ただし、送迎を行う保護者は、マスクを着用した場合、学校の検温場所までは立ち入ることができます。

インフル予防接種の無料化

2020 年と 2021 年は自己負担ゼロでインフルエンザ予防ワクチンの接種が可能です ( 国家健康保険に加入している場合 )。

例年は、高齢者や基礎疾患を持つ人、医療スタッフなどリスクグループのみが無料で接種できましたが、本年は一般市民にも広げます。

インフル予防ワクチンは通常数千フォリント。家庭医診療所など公立医療機関で接種する場合は、注射料金はもともとかかりません。

PCR 検査料金の上限設定

公立 / 私的機関に関係なく、PCR 検査の 1 回の料金は、合計上限 19,500 フォリントとなります。( うち 2,500 Ft は検体採取、17,500 Ft は解析 )

入国後、隔離期間短縮のために PCR 検査を受ける場合は、全額自己負担です。

一方で、感染の疑いがあり、家庭医から検査を受けるよう指示された場合は、自己負担ゼロ ( 国家健康保険に加入している場合 ) になります。

 

【免責事項について】「 ハンガリー暮らしの健康手帖 」は、情報発信の際、正確を期すために法令確認など最善の努力をしています。しかしながら、法律の専門サイトではなく、正確性・完全性を保証するものではありません。詳細につきましては、必ず関連公的機関の公式サイトをご参考にされるか、直にお問い合わせください。

ABOUTこの記事をかいた人

鷲尾亜子

1997年よりハンガリー在住。日本とハンガリーでの新聞記者の経験を活かし、現在、Twitter では「 ハンガリーのニュース 」、また政治経済ニュースレター「 ハンガリー経済情報 」( 有料 ) を配信中。