温泉を飲みに行こう!

名湯がひしめくブダペスト。ゆっくり湯に浸りたいけれど時間がない。でもその効能にはあやかりたい! そんな方々にお勧めの、温泉が飲める『 飲泉場 』情報をお届けします。

3 種の飲泉

Photo by Ako

今回ご紹介する飲泉場 ( Ivócsarnok / イヴォ―チャルノク ) は、ブダペスト市内のエルジェーベト橋 ( Erzsébet híd ) の西側・ブダ側のたもとにあります。現在の建物は 1965 年完成。少し奥まったところにあり、気をつけないと見過ごすこともあるのでご注意を。

すぐ近くには、ルダシュ温泉 ( Rudas gyógyfürdő ) があります。ここはルダシュ所属という形なのです。

ブダペスト温泉ガイド ~湯温 40℃ 以上~

2018.10.12

建物内に入ってみると、フワッと温泉特有の硫黄の香り。また、中の温度は外気よりも高めで、湿度もあり。プチ温泉気分になれます。

進んでいくと、3 つの蛇口からほとばしる温泉水が!

Photo by Ako

これらは源泉がそれぞれ異なり、Hungária ( フンガーリア ) 、Attila ( アッティラ ) 、Juventus ( ユヴェントゥス ) という名前がついています。( 係の人によると、ルダシュで使っている温泉は Juventus と同じ源泉のこと)

飲泉とは
ヨーロッパの一部の国では、温泉につかるのと同じくらい 『 飲泉文化 』が根付いています。今でこそ効果をすぐに発揮する薬に押されていますが、昔は飲泉治療も盛んでした。

鉱物質を含む温泉を直接飲むため、胃腸や肝臓などの局所的に作用する効果と、入浴と同じように全身に作用する効果があることが温泉医学の研究で明らかになっています。
出典: 日本温泉協会 温泉百科 飲泉について

それぞれのお味と効能は?

Photo by Ako

飲泉場では、試飲が可能です。係の男性は、「 3 種、全部遠慮せずにどうぞ 」と勧めてくださったので、遠慮せずにいただくことに ( 笑 )

最初に フンガーリアから。

ラテン語の「 ハンガリー 」という意味なので、これが正当ハンガリアンの味なのかな? などと思いながら一口飲むと、、、硫黄独特の匂いや味はほのかにありましたが、普通に飲めました。ハンガリーのこの手の療養水『 Gyógyvíz ( ジョージヴィーズ ) 』は、飲むのがつらいほど鉱物っぽい味のものもあるので覚悟はしていたのですが、拍子抜けしたほどでした。( ジョージヴィーズについてはこちら )

次に アッティラ

5 世紀のフン族王様の名前を冠したものですが、、、味は、正直なところ、フンガーリアとあまり区別はできず。

最後にラテン語で「 若者 」という意味の ユヴェントゥス を一口。

3 つの中では一番癖がなかった気もしますが、それは 3 番目に飲んだからかもしれません。いずれにせよ1 回の試飲では、どれがどれと言えるほど明らかな違いは感じませんでした。

温度は皆、40 度前後で、ぬるくなったお茶のよう。この温度が一番、効果が期待できるそうです。

これら 3 種にはすべて、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、炭酸水素塩、硫酸塩、ラドン、フッ素などが含まれています。ただ、それぞれ含有量が違うため、効能も異なります。まとめたのが次の表です。

お持ち帰りもできます!

ここを訪れる市民はカートを引っ張ってくることが多いです。この女性もたくさんお買い上げ。シニアの方がほとんど。Photo by Ako

飲泉所の良いところは、ものすごく安価でお持ち帰りできるところ。マイ容器を持っていけば入れてくれますし、なくてもその場で買えます。

価格
・300ミリリットル 40 Ft
・500ミリリットル 60 Ft
・1 リットル  90 Ft

ポリ容器:3 リットル用 ( Kanna / カンナ )    550 Ft
Ft = フォリント 100 Ft = 約 36 円 2019 年 9 月現在

私は、特段持病はないので、若返り系のユヴェントゥス ( 笑 ) を 3 リットル容器で購入。

ただ自宅では飲み切れませんでした。そのため、結局お風呂のお湯に継ぎ足して、ちょっとした温泉気分を味わいました。

Photo by Ako  ポリ容器には3、5、10 リットルがあります。

1 回の推奨量は 300 ~ 500 ミリリットルです。
様々な成分を身体に直接取り込むことになるので、飲みずぎは逆に害を及ぼしかねません。どうぞご注意を!

( 日本環境省 / 一般社団法人日本温泉気候物理医学会監修のアドバイスによると、通常、1 日あたりの許容量は約 500ミリリットルまでです。)

ブダペストの飲泉所で試飲、購入するには、医師からの診断書などは必要ありませんが、持病のある方や治療目的の方は、医師の指導を必ず事前に受けるようにしてください。

飲泉所の場所と営業時間
Ivócsarnok ( Rudas Fürdő )

1区 1013 Döbrentei sétaút
通常、正確な住所表記はなく、「 エルジェーベト橋のブダ側 ( ドナウ川西側 ) のたもと 」とされます。

月・水・金  11:00-18:00
火・木   7:00-14:00
土・日 休み

ブダペストのその他の飲泉所

市内には、他にも入浴施設併設の形で温泉を飲めるところがあり、価格も同水準です。ハンガリーの飲泉文化をぜひお楽しみください !

セーチェーニ温泉 ( Széchenyi fürdő ) の飲泉所
月~土 9:00 – 17:00
日 休み

セーチェニ温泉大特集

2019.01.09
ルカーチ温泉 ( Lukács Fürdő ) の飲泉所
月~金  10:00 – 18:00
土・日 休み

ブダペストの由緒正しき療養温泉

2019.06.12

 

ABOUTこの記事をかいた人

鷲尾亜子

1997年よりハンガリー在住。日本とハンガリーでの新聞記者の経験を活かし、現在、Twitter では「 ハンガリーのニュース 」、また政治経済ニュースレター「 ハンガリー経済情報 」( 有料 ) を配信中。