ハンガリーの秘湯、ブック温泉へ行く

世界有数の温泉大国ハンガリー。とはいっても、ハンガリーでは日本とは違った理由で、子ども不可な温泉が多数あります。実は、家族での温泉旅行はしづらいのです。今回は、子どもも大人も楽しめるハンガリーの秘湯をレポートします。最後には、ファミリー向けの嬉しい知っトク情報も合わせて掲載しています!

ブダペスト温泉ガイド ~ マップ&入浴前の基本 ~

2018.10.10

泊りがけで行きたいハンガリーの温泉巡り

ハンガリーの西側、オーストリア国境に近い小さな村にある名湯「 ブック温泉 ( Bükfürdő Thermal & Spa ) 」 。ハンガリー人なら誰しもが知っており、湯治客が絶えることがありません。ドラッグストアの店頭には “ブック温泉の素” が並んでいますので、見たことがある、聞いたことがある在住者の方もいらっしゃることでしょう。

秘湯と称されるだけあって、ブダペストからの交通の便はよくありません。そのため、地元客以外は車で来る方がほとんど。日帰りよりも一泊するのがおすすめです。

温泉宿はいくつかありますが、メインの浴場に直結している宿泊施設は 2 つ。 Hunguest Hotel Répce と Hunguest Hotel Répce Gold です。老舗ホテルで少々古め。ゴージャス感がある宿ではないですが、この 2 ヶ所の良さは、お部屋で水着に着替えてバスローブを羽織り、サンダルで浴室までいけること。室内で繋がっているため、お部屋に戻る時は濡れた水着のままでも寒くありません。

Hunguest Hotel Répce の部屋は、大人2名 ( 1泊2食付き + 入浴料 ) で 100 ユーロ / 約 1 万 3000 円 程度 ( 2018 年 11 月時点 ) Photo by Yuri

さっそく着替えて温泉へ GO ! その全貌をお届けしていきます!

ハンガリーの “金の湯”

ブック温泉外風呂  Photo by Yuri

何だか懐かしさを感じるザ・温泉の硫黄のにおい。訪れたのは日曜日の夜から月曜日にかけてでしたが、両日ともにどの時間帯も湯治客でいっぱいでした。

室内の浴場には、39 度のお風呂有り!  Photo by Yuri

写真では少々わかりづらいですが、湯は黄色がかっています。良く言えば、『 金の湯 』のよう。普通の温泉水と味も違うかな?とちょっとだけ試してみました。感想は、しょっぱ苦い!

ハンガリーの温泉水はおいしいと思えることがないのですが、ブック温泉のそれは、物凄くまずいです。

その “物凄さ” はどこからくるのか、ブダペストで最も有名な「 セーチェニ温泉 」と成分を比べてみました。( 下表は 1 ℓ あたりの含有量です。)

泉質の違いは一目瞭然。ブックの泉質には、ナトリウムイオンが驚くほど多く含まれています。塩分を強く感じたのも納得です。さらに、鉄やマグネシウムが入っており、塩辛さに苦みが足されていたのです。その他、塩化物や炭酸水素塩も多量に含んでいます。

世界的にも極めて高いミネラル含有量を誇るブックの湯。味はさておき、その効能には定評があります。辺境地にも関わらず、湯治客が絶えない理由はここにあるのです。年間を通してハンガリー全土、オーストリアなどの周辺諸国から多くの方が治療目的で訪れます。

こんな症状の方に
頚椎症
変形性関節症
骨粗しょう症
椎間板ヘルニア
腰痛
強直性脊椎炎
慢性関節炎
痛風
軟部組織性リウマチ
整形外科的手術後のリハビリテーション
事故後の後遺症
婦人科系、泌尿器科系の慢性的な炎症

【 飲む薬用水としては、こんな症状の方に 】
慢性的な胃炎
潰瘍性の疾患
消化不良

これだけの作用があるといっても、その成分は強いため、誰でも入浴可というわけではありません。では、誰が入れないのでしょうか。それは、子どもたちです。

子ども連れでも湯浴みを楽しめるように

子ども OK の浴場は湯の色が黄色くありません。  Photo by Yuri

ハンガリーでは 、14 歳以下の温泉利用は医師の処方箋が必要とされています。子どもと大人とでは、身体への影響が異なるとされているためです。

そのため、当地では『 子どもの入浴は  ✕ 』となっている温泉が多いです。ブック温泉も例外ではありません。『 子ども用温泉 ( Gyermek Gyógy- és Élményfürdő ) 』等、表示がある施設は入れますが、14 歳以下のお子様と温泉へ行かれる場合は、事前にご確認ください

施設マップ / 出典 : Bükfürdő Thermal & Spa

ブック温泉は、非常に広く、現在も改修工事中の浴場がありました。私が初めて訪れたのは、4 年近く前。久しぶりに来ると、その発展ぶりに驚きました。

泉質によって子どもは入浴不可となっている湯はあります。( 14 歳以下の入湯を禁止している浴槽には、マーク有り )  一方で、ファミリー向けのお風呂、遊べるスペースやウォータースライダーもあり、子どもたちは楽しそうに入浴していました。近くには監視員もいますので、ご安心を。

ブック温泉 子ども料金
0 ~ 6 歳 … 100 Ft ( 約 40 円 )
6 ~ 14 歳 … 1650 Ft ( 約 660 円 )
※ サウナゾーンへの立ち入りは禁止。
※ 6 ~ 14 歳は、15 時以降の入浴では割引になります。1350 Ft ( 約 540 円 )。

更衣室にはベビー用スペースも Photo by Yuri

子連れの知っトク情報

アミューズメントパークのようなお風呂?プール?  Photo by Yuri

子どもの誕生日にブック温泉を訪れると、その子は無料になります! その際には、誕生日を証明できるものを受付で提示してください。この場合、大人 1 名以上は通常料金で付き添う必要があります。( キッズだけでの入場は不可 )

家族用 1 日券 ( 6 ~ 14 歳の子ども 1 名+ 大人 2 名 ) は、7400 Ft ( 約 3000 円 ) 。通常料金で 3 名分払うより 1250 Ft ( 約 500 円 ) お得になります。

館内にはビュッフェや売店、休憩所もあり、1 日中リラックスできる秘境の湯処です ♪

住所 : 9740 Bük, Termál krt. 2/A
ブダペストからのアクセス :
ブダペスト東駅 ( Keleti pályaudvar ) から MÁV ( ハンガリー国鉄 ) でソンバトヘイ ( Szombathely ) もしくは ショプロン ( Sopron ) へ。 GYSEV の列車に乗り換えて ブック ( Bük ) で下車。そこから更に ÉNYKK のバスに乗り継ぎ Bükfürdő ( ブック温泉 ) で降りたら、徒歩 5 分程度です。
⇒ 公共交通機関での移動時間は 3 時間半~ 4 時間程度。
ブダペスト東駅から MÁV でジュール ( Győr ) へ。そこから徒歩 20 分でジュールのバス停へ移動します。KNYKK のバスにのり Bükfürdő で下車。便数は限られますが、移動時間は 3 時間半。
Népliget autóbusz-pályaudvar ( ネープリゲット バスターミナル ) から Bükfürdő 直通バスがあります。所用時間は 4 時間半。
⇒ 車では、 2 時間~2時間半。

営業時間 ( 情報は 2018 年度版ですが、2019 年もおおよそは同じです )
9 月 3 日 ~ 12 月 23 日 8:30 – 18:00
12 月 24 日 8:30 – 13:00
12 月 25 日 ~ 30 日 8:30 – 19:00
12 月 31 日 8:30 – 17:00
1 月 1 日 12:00 – 19:00
1 月 2 日 ~ 4 月 9:00 – 18:00
5 月 ~ 6 月上旬 9:00 – 19:00
6 月中旬 – 9 月上旬 8:30 – 19:00

混浴 ( 一部、14 歳以下の子ども OK )

入浴料 ( 2018 年 )
大人 1 日券 3500 Ft ( 約 1400 円 )
大人 午後券 ( 15時以降 ) 2800 Ft ( 約 1120 円 )
学生 1 日券 2100 Ft ( 約 840 円 )
学生 午後券 ( 15時以降 ) 1750 Ft ( 約 700 円 )

【 別途 】
大人 サウナ入場料 1 日券 3900 Ft ( 約 1560 円 )
大人 サウナエリア入場料 ( 3時間以内 ) 2700 Ft ( 約 1080 円 )

( Ft = ハンガリーフォリント 100 Ft = 約 40 円 2018 年 12 月現在 )

ハンガリー暮らしの健康手帖では、読者の皆様の体験談をお待ちしております!自分の経験が誰かにとって価値ある情報になるかもしれません。海外暮らしに役立つ知恵をぜひ当ブログお問合せからご投稿ください☆

ABOUTこの記事をかいた人

武田友里

2015年からブダペスト在住のアラサーです。神戸大学を卒業後、映画などのロケ地として人気になっているブダペストの大学院でメディアの世界に飛び込みました。現在は、マルチリンガルを活かして、ハンガリーを拠点に中欧・東欧諸国での取材・撮影をアレンジするコーディネーターです。