15 歳でハンガリーに来て、今はブダペストで2人のお子さんを育てる坂東菜穂子さん ( 女性、40 代 ) からの投稿です。ハンガリーでの子育て中に発見した、ドラッグストアで買える便利グッズをご紹介します。
一見すると、えぇ!? となるような道具なのですが、今では子どもたちも自分から進んで使うようになったそうです。今回は、その製品と使い方、体験をレポートしています。
VS 鼻水の時期に突入
私には 7 歳の娘と 4 歳の息子がいます。風邪を引きやすい冬は、小児科の常連となるわけです。今回は、ブダペストで子育てをして初めて知った子どもの薬と便利アイテムについてご紹介したいと思います。
ブダペストで生まれた息子は、私がハンガリーの国民健康保険に加入しているので、その扶養家族として扱われています。その関係で大人と同じように、生まれたときから住んでいる地域の小児科の先生が主治医 ( háziorvos ) です。
日本生まれの娘も扶養家族として同様に同じお医者のお世話に。めったにかかることはありませんが、小児内科以外の疾患の場合、まず主治医に相談し専門医を紹介してもらいます。
さて、子どもたちは私に似ず体が丈夫で病気知らずの大変な親孝行なのですが、それでも冬は風邪をひきやすいです。学校や幼稚園でもらってくるのがほとんどで、医師の治癒証明がないと回復しても登校・登園できません。
子どもたちが鼻水を垂らしているときにお医者に行くと、大抵、『鼻スプレー ( orrspray ) 』と、処方箋なしで買える鼻炎薬『 Sinupret 』を服用するように指示されます。
Sinupret は、何種類かのハーブのエキスから作られていて、痰を溶かして気道の通りをよくしてくれます。そのため、夜寝ている間の咳が治まる効果があるそうです。ハーブなので即効性はなく、「 ちょっと咳がでてきたなー 」と思ったら早めに飲ませ、「 治まったなー 」と思ってもしばらく続けたほうが良いそうです。子どもだけでなく、大人もOK。私も痰が切れないときに使用します。
痰がからまないときは、『 Prospan 』というツタの葉の咳止めシロップを飲ませます。
子どもの鼻づまり対策には掃除機が最強!?
そして鼻水が出るときに忘れてはならないのが、通称『 鼻水の掃除機 』‼
掃除機に取り付けて鼻水を吸い出す道具です。我が家で使っているのは 『 Orrszi Porszi 』というものです。( 他のブランド商品も有り )
日本で一般的に見たことがある似たような道具は、ポンプをもんで手動で吸い出すか、チューブを鼻にさして口で吸いだすか、というものでした。掃除機で吸い出すという荒業のような道具 Orrszi Porszi がハンガリーにあると知ったきっかけは、日本のバラエティ番組でした。
当地の家庭なら必ずあるものとして紹介されていたのですが、見たことも聞いたこともありません。うそだろうと思いつつドラッグストアに行ったら、あっさり見つかりました。
好奇心で購入することに。当地の皆さんが使っているので、安全性は大丈夫とわかってはいますが … 。未知のものに手を出すハラハラ感?とでも言いますか、使う勇気と機会もなく、しばらく放置。
そんなある日、遂に鼻水掃除機の出番がやってきました。それは、娘が鼻の下が赤むけになるほどの鼻かぜをひいた時でした。
主治医に「このままだと中耳炎になるから掃除機を使って一日最低三回、鼻水を吸い取りなさい。そうすれば夜寝るときも痰が絡みにくくなって咳も収まるから。ドラッグストアで売ってるから帰りに買って」といわれ、鼻水掃除機を使う覚悟を決めました。
幼児期は鼻・耳・喉の器官が未発達。鼻水がのどにいけば痰になり、それがからんで咳が止まらなかったり、耳にいけば中耳炎になりやすくなるそうです。最初は抵抗がありましたが、家庭で手早く子どもの鼻水を吸い取れるので助かっています。
この Orrszi Porszi に必要なのは、普通の掃除機です。スティック型よりも通常のものがベターです。スティック型も試してみたのですが、吸引力が弱いし道具のサイズが合わないので、ろくに吸い出せませんでした。
鼻水を吸い出す手順
① 普通の掃除機に Orrszi Porszi を装着
② 硬めの鼻水だと吸い出しにくいので、鼻スプレーをシュッシュと鼻の穴に
③ 掃除機のスイッチオン
④ 吸引
⑤ Orrszi Porszi は、使い終わったら洗って清潔に ( 洗い方はここをクリック )
※ガラス製ではありませんので、鼻の中でや、子どもが握った時に割れる心配はありません。
使用前によく鼻をかませましたが、想像以上に出るわ出るわ。子どもたちと三人で驚きました。
最初はおっかなびっくりだった子どもたちは、鼻が詰まると自分から「鼻水の掃除機してください」と言うようになりました。
余談ですが、これに興味を持った日本の友人にお土産に持って帰ったところ、
「子どもの顔が (*´ω`*) になった」
とメールが来たのは印象的でした。
大人が使っても良さそうと思い、花粉症の友人にも送りました。感想が楽しみです。
私自身は 15 歳でハンガリーへ来ましたが、当地で赤ちゃんから子育てをしていくには、いまだに未知なことがいっぱい。その度にドキドキ?ワクワク?を体験しています。これからも、面白い発見がありましたら、情報を共有していきたいと思います。