Palacsinta ( パラチンタ ) とは、ハンガリー版クレープのこと。ハンガリーの家庭でつくるお菓子トップ 3 に入るくらいポピュラーなものです。
その理由は、材料が少なくてよい、簡単そしてあっという間に出来上がるから。そのうえ、中に入れるもののバリエーションは無限大。ハンガリー人はみんな、一度に 3 ~ 4 枚はぺろりと平らげてしまいます。ぜひお試しください。
材料
パラチンタに必要な材料はこれだけ! ハンガリーの家ではどれも常備しているようなものばかりです。
- 薄力粉 ( finom liszt、ハンガリーでは BL55 ) 100 g
- 卵 1 個
- 牛乳 100 cc
- 炭酸水 ( ガス入りミネラルウォーターでも可 ) 200 cc
- 塩 ひとつまみ
- 食用油 大さじ 2
- お砂糖は多少入れても入れなくても構いませんが、入れると焦げやすくなります。管理人は入れない派。そうすれば、お惣菜系パラチンタとしていただくことも可能です。
- 牛乳と炭酸水の分量は家庭によりさまざま。牛乳の風合いをより大きく出したい場合は、牛乳を多めに、炭酸水を少なめにしてみてください。牛乳の脂肪分もお好みで。牛乳の代わりに豆乳などでも OK。
- ハンガリーでは生地に油を入れるのがスタンダード。「油?」と躊躇されるかもしれませんが、まったく入れないとうまく焼くのが難しいです。
- パラチンタ専用の薄型フライパン (*) があると便利ですが、なくても焼けます。その場合はひっくり返しやすいように、テフロン加工のお鍋がお勧め。*あまり安めの専用フライパンは避けた方が無難。うまくひっくり返せなかったり、熱の伝わり方が一様ではなく、焼きづらいです。
パラチンタ専用フライパンについては過去記事をご覧ください。
さぁ作ろう!
それでは早速作っていきましょう。
- 生地は休めずにすぐに焼き始めても大丈夫です。
- 粉もふるわなくて問題なし。管理人は、周囲のハンガリー人でふるっている人を見たことがありません。ただ、ダマが残らないようによく混ぜましょう。
- 卵、小麦粉、牛乳を入れる順序は人によって違います。どんな順序でも失敗することはあまりないのでご心配なく。美味しさや滑らかさを追求する場合は別でしょうが、 一度に全部混ぜても問題ないくらい。ただ、炭酸水だけは最後に入れるのが一般的です。
何を入れるかはお楽しみ
中味は自分で好きなようにする、というのが家庭で作るパラチンタのよいところです。
よく見かけるのは……
- Nutella ( ヌテラ ) — ヘーゼルナッツソースをベースにしたチョコレート風味のスプレッド市販品で、子どもに大人気!
- 粉末ココア+砂糖。細かく刻んだチョコを焼きたてのクレープに包んでも美味。
- ジャム — 夏の間に家庭で作っておいたジャムを使う、というのがハンガリー流。甘酸っぱいアプリコットがよく合います。
- レモン汁+砂糖
- 甘いカッテージチーズ+レーズン
- リンゴを煮詰めたもの
砂糖抜き生活実施中の管理人は、スライスした生の果物(バナナやネクタリンなど)に粉末ココアをかけるだけにしていますが、これでも十分美味です。
また、ハンガリーではしょっぱい系の中味にすることも。
”Hortobágyi palacsinta ( ホルトバージ・パラチンタ )”という、パプリカで煮込みそぼろ状にした鶏肉を入れたお料理もあります。
管理人ファミリーでは、おろしたチーズにティフル ( ハンガリーのサワークリーム ) を混ぜるだけのものも定番です。
皆さまもご自分のお好みで、ぜひお召し上がりください。