本帰国で引越荷物としてたくさんワインなど酒類を持って帰りたい方。その準備は、購入時からしておくとグンと楽になります。
酒類を持ち込む際のルールや、どんなことに特に気をつけるべきなのか、NX ドイツ ( 旧ドイツ日本通運 ) ブダペスト支店の矢野典子さんに聞きました。【PR】
免税範囲
ハンガリーから日本に入国する際、酒類は成人 1 人あたり、3 本 ( 1 本 760㎖ 換算 ) までは免税対象。
これは旅行者であっても、一時帰国もしくは本帰国される方も同じです。
ただ本帰国の場合は通常、飛行機でいっしょに持ち帰る携帯品 ( 手荷物 ) の他に、船便や航空便で送る引越荷物 ( 別送品 ) もあります。その場合はどう数えればよいのでしょうか。
1つ、注意しなければならないのは、20 歳未満の場合は、酒類は免税にならないこと。
もしご夫婦と未成年のお子様 2 人で帰国される場合は、ご夫婦分の合計 6 本までが免税範囲になります。
免税範囲を超える場合 ①
せっかくだから、ハンガリー滞在中に買い集めた美味しいワインを、多少課税されても良いから持って帰ろうという場合もあるでしょう。税率は、酒類の種類により決まっています。
種類別の税額
例えば、ワイン 1 本は通常 750 ml のため、1 本あたりの税金は 150 円となります。
ハンガリー産果物から作られる蒸留酒パーリンカ ( pálinka ) や薬草酒ウニクム ( UNICUM ) はリキュールに分類されますよ。
準備は購入時から始まる
ワインなどを大量に持って帰る場合、必ず必要になるのは税関に提出する「 リスト 」です。そこには、銘柄の他、値段も記入しなければなりません。
そのため、購入時から気をつけるべきことがあるとのこと。
後からネットで調べたものをプリントアウトして申告書に添付することは可能ですが、本数が多くなればなるほど大変です。
弊社スタッフもリスト作成に協力することはできますが、例えば滞在中にクロアチア、ギリシャ、フランスなどで購入されたとなると、追跡が困難になります。
ただ、小規模ワイナリーから直に買い付けたワインだったり自家製パーリンカなど、そもそも領収書をもらわないような場合はどうすればよいのでしょうか。
最近は没収だけでなく、虚偽の申告をしたということで罰金が科せられるケースさえあります。
ですのでそうしたお酒は、帰国前に当地で消費して楽しまれることをお勧めしています。
また、矢野さんは、酒類は税を支払うと言っても、購入時の金額 50 万円未満、量ではワインなら 70 本未満にしておく方が無難だと言います。その理由を、次にご紹介します。
免税範囲を超える場合 ② かなりの額、量には要注意
引越荷物として送る「 別送品 」はあくまでも個人で使用したりお土産で渡したりするのが目的です。
そのため、酒類は購入価格が 50 万円を超えると商売目的の可能性があると見られ、関税法の観点から商業貨物向けの「 業務通関 」となります。
一方、食品衛生法の観点からは、一定数量を超えると、個人使用である旨の書類を提出など特別な手続きが必要になる場合があります。
業務通関は日数がかかり、お客様の元への配達も遅れます。通関費用もかかります。
矢野さんによりますと、さらにややこしいのは、東京、名古屋、大阪の税関で対応が異なること。
業務通関になる購入金額は 50 万円超とどこも同じですが、一定の数量以上の特別手続きに関してはバラバラ。
例えば、ワインが 70 本超の場合、東京税関では個人使用であることを確認してもらう書類提出の義務があります。ですが、他の税関ではそれほどはっきりした規定がありません。
その違いをまとめたのが以下の表になります。
一番厳格なのは東京税関と言われていますが、最近は全般的にどこも厳しくなってきています。せっかく持ち帰ろうとしたものが税関で引っかかったり没収になってしまったりすると、本当にがっかりしますよね。滞在中からルールを把握して、備えられることをお勧めします。
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担当者 : 矢野 ( Ms. ) / 日本語でどうぞ。
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日本からハンガリーへお引越の際は、NX 海外引越サイトよりお問合せください。( ここをクリック )
例えば、スーツケースでワイン 3 本を持ち帰り、引越荷物で 2 本送ったのならば、2 本分は課税対象になります。