ハンガリー生活のごみ出し方法を 3 回に渡ってお届けします。まずは、集合住宅などでごみ捨て場に出すときの、「 普通ごみ 」と「 資源ごみ 」編です。分別方法など基本的なルールをまとめました。
蓋の色は3色
集合住宅では、建物ごとに住人用のごみ捨て場を設けるのが一般的です。通常、入り口近くや中庭に大きな回収ボックスが並んでいて、蓋は 3 色。
( 自治体により異なるため、ここではブダペスト市の例を挙げています。 )
緑 ( 特に色付けなし ):普通ごみ
青: 紙類 ( 資源物 )
黄: プラスチック類・缶類 ( 資源物 )
普通ごみ – 緑 ( 特に色付けなし )
普通ごみは、資源物や金属類、建材、危険物、粗大ごみ以外のもの。例として生ごみです。使用済みの紙おむつやサニタリー用品もこちらに分類。
日本では、割れてしまった食器は普通ごみになることもあるようですが、ハンガリーでは粗大ごみ扱いですので、ご注意ください。
■ いつ出せばいい?
回収日は地域ごとに決まっていますが ( 通常は週 1 回 )、アパート建物内のごみ捨て場には指定日はありません。
■ 別途、お金を払う必要はある?
集合住宅では、共益費の中にゴミ回収費用も含まれています。一軒家の場合は、年間費用を支払うシステムです。
■ 指定袋はある?
一般的には、日本の自治体のようなゴミ用の指定袋はありません。また、透明、半透明でなければならないという決まりもなし。( 例外として、落ち葉や雑草用、建材用などは有料であります。)
指定がないといっても、エチケットとして、きちんとしたごみ袋に入れてしっかり封をしてから捨てましょう。( 特に生ごみ!) 袋は、ドラッグストアやスーパーで買えます。
資源物の分別
ハンガリーでもごみと資源物を分けるのは基本で、分別ルールはきちんと定められています。( 特にブダペスト市 )
ただ、日本ほど厳しくはなく、またルールが周知徹底していないためでしょうか、資源になる紙類でも普通ごみと一緒に捨ててしまうケースを時折見かけます。
捨てれば単なるごみ、分ければリサイクル可能な資源物です。資源物は、必ず青や黄色のボックスに入れてください。
それでは、青い蓋の紙類 ( Papír / パピール ) と、黄色の蓋のプラ類 ・缶類 ( Műanyag / ムーアニャグ ) について、それぞれ具体的に見ていきましょう。
紙類 ー 青
紙類の例
✓ 新聞、雑誌
✓ 本、ノート
✓ 段ボール
✓ 牛乳パックや紙製ジュースパック ( 中はゆすぐ )
✓ 紙製卵パック
紙類に出してはいけないものの例
✓ 食料品を包んであったような紙類
✓ 油などが付着しているクッキングペーパー
✓ 使用済みのティッシュペーパーやナプキン ( 汚れた紙 ) 、おむつ、サニタリー用品
→ これらは普通ごみに。
プラ類・缶類 ー 黄色
プラ類・缶類は黄色のボックスへ。日本人からすると「 同じところに ? 」と、ややびっくりなのですが、大丈夫です。
プラ類・缶類の例
✓ ペットボトル ( ミネラルウォーターや清涼飲料水など )
✓ プラ製ボトル類 ( ボディーソープやシャンプーなどの容器 )
✓ プラ製容器 ( 洗濯用洗剤や芳香剤などの容器 )
✓ プラ製カップ ( サワークリームやヨーグルトなどの容器 )
✓ レジ袋 ( 袋は有料なので、皆さん、たいていはエコバックを持っています )
✓ 缶類 ( 飲み物や食品の空き缶などの、小さな金属製容器 )
→ 大きな金属類は、粗大ごみ扱いになります。
以上、緑、青、黄色のボックスについて扱いましたが、普段の生活でよく出る空き瓶はどこへ持っていけばよいのでしょうか ? 実は、3 色のどれにも当てはまりません。
このように、普通ごみでもダメ、資源ごみでもダメなものは、次回ご紹介します。
さらに、かなりインパクトのあるハンガリーの粗大ごみ収集制度や、記録メディアを含む家電製品については、その後にアップ予定です。