海外で、時々無性に食べたくなる美味しい焼き魚。幸いなことに、ハンガリーでも最近はスーパーで生のサーモンが手に入るように。でも、どうもうまく焼けない……と思っている方はいませんか?
大丈夫です。魚焼きグリル器がなくても、ふっくらジューシーに焼けますよ♬ しかも超簡単‼
料理のプロで「 日本食普及の親善大使 」でもあるスティーブンソン真紀さんに教わり、管理人が実際に作ってみました。
はじめに: どんな人でも作れます!
オーブンは、確かに日本で使ったことがなかったという方は多いですが、ここではほぼどこの家でも備わってます。調理にとても便利なので、使わない手はありません。これを機会にぜひ試してみてください。
ケフィルは、日本語では「 ケフィア 」と一般的に呼ばれるようです。ヨーグルトと同じ乳製品で、ともに腸内の善玉菌を増やしてくれます。
違いは、ヨーグルトが乳酸菌だけの「 単独発酵 」であるのに対して、ケフィルはより多くの種類の乳酸菌+酵母の「 共生発酵 」であること。
味はヨーグルトより酸味が強くワイルド。少しピリピリした感じもあります。ハンガリーではそのまま飲んだりスムージーにしたり、とてもポピュラーな食品です。
国内ならばどこのスーパーでも乳製品売り場にたくさん置いてあります。
材料
- サーモン ( lazacfilé ) …1 人分 150 ~ 200g の切り身を目安に 2 枚。中骨が残っていないか確かめる。
- 味噌 (合わせ味噌、もしくは白味噌 ) … 大さじ 2
- ケフィル* ( kefir ) … 大さじ 4 ( 目安でOK!)
- オーブンシート ( sütőpapír ) … 1 枚
その他 水 ( víz ) … 1~2 カップ ( オーブンの鉄板に注ぐため )
*真紀さんおススメは、kaukázusi kefir ( カウカーズシ・ケフィル = コーカサスケフィア )。「 酸味と液体感 」がイイです、とのこと。ヨーグルトでも代用可。ただし、無糖で、ゼラチンや寒天など添加物の入っていないプレーンタイプにしてください。
幅は人差し指と中指を合わせたくらいに、斜めに包丁を入れて切りましょう。また、ウロコがきちんと処理されていないこともあるので注意してください。その場合は自分できれいに。
お味噌は日本食材販売店で入手可能です。ブダペスト市内のマップはこちらから。
サーモンは Tesco、Auchan、Aldi、Lidl、Spar ( 一部 ) などスーパーで買えます。その他の魚専門店マップはこちらから。
さぁ作ろう !
管理人失敗談-横着したのがダメでした
「 超簡単!」と書いたわりには、実は管理人、うまくいかずに 2 回試作しました。
1 回め、確かにとても簡単にできました。身もパサパサせず◎ 鉄板に水を差した威力を感じました。
しかしどうも味が薄い。そして 9 分で表面は焦げめがつきましたが、中には完全に火が通らないところが出てきてしまったのです。
次回は一晩つけてみようかな、オーブンも一番弱いグリルで少し長めの時間の方がいいかな、と思い正直に真紀さんに告げたところ ……
目安として指 2 本分が一人前です。
漬け時間は、薄ければ 20 分、厚ければもっと長くなりますが、あまりつけすぎると西京漬けになってしまいます。
そこで気づいたのでした、重大な敗因に。
パック売りは 400 グラム弱あったので、家族でちょうど良いとわざわざ切り身にしませんでした。その結果、身が厚すぎ。味噌&ケフィルパワーは発揮されず、火も通りにくくなっていました。
そこで心機一転、2 回目の挑戦。 きちんと切ることにしました。その際、 1 人分 150 ~ 200 グラムに切ることを優先させるのではなく、指 2 本分の幅で切ることを優先 ( その結果 1 切れは 80 グラム以下になりました )。 それが上の「 材料 」の写真です。
切り身にしたことで表面積が大きくなり、今度は火の入り方は 7 分でバッチリ。
味噌味も前回より強めに。ただ、よりしっかり味をつけたい場合は、数時間漬けてもよいかもしれません。ちなみに、お味噌とケフィルはレシピの半量でも大丈夫な気がしました。
総じて言いますと、真紀さんのレシピは《救世主》でした。
というのも、私はいつも日本から持ち帰った塩こうじとお味噌半々で漬けていましたが、塩こうじが残り僅かになっていたのです。どこででも売っているケフィルが使えるのなら万々歳!
オーブンも、これまでは sütőzacskó ( 調理袋 ) に入れて 180 度程度で調理していました ( これはこれでふっくらできます )。
しかし難点は、少なくとも 30 ~ 40 分かかること。対してグリルモードなら 10 分以内。「 ご飯まだ~~? 」のプレッシャーにも「 今すぐできるよ!」と返事できるようになりました。
- 鮭は大きすぎたら切り身にする。幅は人差し指と中指 2 本分、包丁は寝かせるように斜めに入れる。
- オーブンラックにのせるときはびっちり並べず間隔をとる ➞ きちんと焼けてきれいな焦げ目がつく。
幼少の頃から料理教室の先生だった母の隣で多くを学ぶ。米ニューヨーク市の調理学校 ” Natural Gourmet Institute For Health & Culinary Arts ” でシェフトレーニングプログラム修了。
2006 年、ハンガリーに移住。2007 年にMakifoodとして個人の料理学校設立。その後 2016年にプロ養成のための料理学校 Culinary Institute of Europeも設立。2017年、日本農林水産省から「 日本食普及の親善大使 」に任命される。2023年、和食文化や日本酒の普及に貢献したとして外務大臣表彰を受賞。
読者から「 つくってみました! 」レポート
レポート第 1 号は、当サイトで「 がんと向き合う 」を連載中のわさびつんこさん。ご自分の誕生日のお夕飯に作ってくれました!
実は、グリルモードで焼いたことがなかったので、今回、初挑戦しました❣️
最初にうちのオーブン ( IKEA で購入 )をチェックしたところ、グリルモードはギザギザでなく▼▼▼ マークでした。また、温度設定もきっちりできる仕組みで上・中・下ではなかったので、とりあえず 180 度に設定してみました。
上から 2 段目に網を設置し、約 7 ~ 8 分。火は通った感じでしたがきつね色にならず。そのため、最後に 200 度にあげて焦げ目をつけました。ぜんぶで 10 分ちょっとだったでしょうか。
今回は、自宅で作ったお味噌を使いました。そして手作り塩こうじも少し足しました。そのためほのかに甘みがありました🥰
すごく簡単だし、家族みんなが口を揃えて美味しいって。 柔らかくて美味しかったです♪
真紀さんありがとう!
ちなみに、お味噌とケフィルは、レシピ通りの分量で使ったところ、余らせてしまいました。そのため半量でよいかも。( 私は残ったものを捨てるのがもったいなくて、二度使ってしまいました。二度目も美味しかったです😆 衛生的にどうか、とは思いましたが、オーブンで焼いたので気になりませんでした。)
今回ご紹介するのは、味噌漬けサーモンのオーブン焼き。オーブンを魚焼き器に変身させます。
学生さんや単身赴任の方、お料理をあまりしたことのない方など、どなたでも簡単に、そしてあっという間に作れますよ。