5 月に入って日差しがだいぶ強くなってきました。日焼け対策、万全ですか?
当地での事情を 2 回に分けてお届けします。1 回目は基本情報。どんなものが売っているのか、買うとき注意すべきこと、そして知っておきたい用語や予報の見方などがわかります。 2 回目は在住者が実際に使っている製品を紹介してもらいます。
もくじ
ハンガリーで知っておきたいこと
どんなのがある ?
ハンガリーで日焼け止め商品は、スーパー、ドラッグストア、薬局などで買えます。天然系をお求めの場合は Bio ショップで。
スーパーやドラッグストアにあるのは通常、”お手頃価格の大衆向け商品”。
薬局に置いてあるのは薬剤師や皮膚科医が勧める “お値段高めの商品” です。敏感肌の方や乳幼児用は薬局で買うのが安心です。
販売されている商品の大半は輸入品。スーパーでなら Nivea、Garnier、薬局ならば Eucerin、BABÉ、VICHY、La Roche-Posay、Bioderma など欧州のメジャーブランドが入手可能です。
ハンガリーブランドには Caola や Jutavit がありますが、店頭ではあまり見かけません。
紫外線防御の表示
日焼け止めを選ぶ際にまず注目するのは SPF 値。その他に PA というのもありますね。ハンガリーではどうなっているのでしょうか。
ハンガリーでは輸入品がほとんどなので、パッケージでは SPF 表示がそのまま使われています。
ただ時々、ネットで商品を検索するとSPFが見当たらず、 FF だったり LSF だったりすることが。
これは単に言語が違うだけで、いずれも同じ意味です。
FF ( = fényvédő faktor ) ▶ ハンガリー語
LSF ( = Lichtschutzfaktor ) ▶ドイツ語
「 PA+ 」「 PA++ 」…というように、+ が増えるほど効果大に。
ただ実は、PA は日本や韓国で主流の指標なのです。 UV-A に関しては、SPF ほど世界で統一されてはおらずバラバラ。
ハンガリーを含むヨーロッパでは UVB + UVA (=A波、B波両方に効果あり ) とだけされていることが多いです。
円に囲まれたUVA の記載があれば、EU 基準に適しているという意味になります。この場合、A 波防御率は B 波防御率の 3 分の 1 以上が要件です。つまり SPF が 30 ならば、UVA は 10 以上となります。
紫外線散乱剤と吸収剤、どちらを選ぶ ?
日焼け止めには大きく分けて、「 紫外線散乱剤 」と「 紫外線吸収剤 」があります。
紫外線を反射・錯乱させて皮膚を防御するもの。成分は、酸化チタン ( titánium-dioxid ) や酸化亜鉛 ( cink-oxid ) などです。
肌にはなじみにくく薄いレイヤーを上に被せる感じ。白浮きする原因はこれです。
ハンガリー語では、fizikai fényvédők ( 物理的な防御製品 ) と呼ばれます。
紫外線を吸収し、化学的に熱や赤外線などエネルギーに変化させて放出させます。紫外線を吸収するスポンジを肌にのせているイメージになります。
吸収剤は透明で、肌にはなじみやすいです。
ハンガリー語では、kémiai fényvédő ( ケミカル防御製品 )、szintetikus fényvédő ( 化学合成防御製品 ) などと呼ばれています。
そのため、敏感肌の方、乳幼児向けには、散乱剤の方が良いとされています。ただし、肌質に合わない場合は炎症やトラブルになることがありますのでご注意を。
その塗り方で大丈夫ですか ?
どんなに SPF 値が大きいものや高価なものを買っても、塗り方が正しくないと効果半減。きちんと塗れていない人が意外と多いようです。
- かなりたっぷり、ムラなくつける。大人なら顔用で 5 ml ( 小さじ1 ) ほど。
- 外出 15 ~ 20 分前に塗る。( 肌にきちんとバリアができるように )
- 2 時間毎くらいに塗る。
- ウォータープルーフでも、汗をかいたら塗り直す。
- 使用期限は守る。通常 6 ~ 12 か月で、どんなに長くても 18 か月。期限が切れていると効果は低下します。
- 外や車の中など暑いところに置きっぱなしにしない。劣化の原因になります。
基本用語
敏感肌さんが知っておくと便利な用語
日々の紫外線予報はここで
ハンガリーの全国気象サービス ( Országos Meteorológiai Szolgálat )では、毎日紫外線 B 波 ( UV-B ) の強さを予報しています ( こちらから )
強度は 1 から 10 まであり、赤くなるほど注意が必要です。
「 強度 8 以上」は、炎症 ( 日焼け ) するのに、敏感肌の人なら10 ~ 15 分、普通肌の人でも 25 ~ 30 分のため最大限の注意を払いましょう。
また、そのページの下には、1 時間ごとの紫外線量のグラフも。
紫外線量は天候により変わるため、快晴の場合は赤い線、曇り 75% の場合は青い線となります。日々の紫外線対策にぜひご活用ください。
次回「 日焼け止め対策ばっちりへ ( 2 ) 」は、在住者の方々が実際に使っているものを紹介します。
■ 紫外線散乱剤と紫外線吸収剤の違いについて
■ Sunscreen products ( 欧州委員会 )
■ Naptej kisokos: SPF, UVA, UVB, D vitamin
■ A legjobb baba naptej: bio, fizikai fényvédős, natúr naptejek – 2021
■ Hogyan válassz fényvédőt úgy, hogy ne vidd vásárra a bőrödet?
■ Testing standards and labeling of UVA protection
■ Sunscreen FAQs;Tips and facts about sunscreens