小さい子どもを連れて長距離フライトを利用するときは、いろいろと不安や心配があります。出発前の準備や空港での過ごし方、考えることはいっぱいです。
今回は、そんな保護者の皆さんが少しでも安心できるように、「 ブダペストの空港事情 」や在留邦人の方々が寄せてくださった「 手荷物のおすすめ & 失敗 」をお届けします。
その他、忘れると渡航できなくなってしまう注意事項もあります。ご渡航の前に、ぜひご確認ください。
もくじ
ブダペスト空港内のキッズ向けサービス
子ども連れ、特に赤ちゃん連れの長距離フライトでは、
- ( ベビーの場合は ) 授乳室やおむつ替え室があるのか、あるならどこに ?
- 粉ミルクを作るためのお湯やベビーウォーターは空港で入手できるの ?
- ベビーフードは売っている ?
- そもそも子供用の水や食べ物は手荷物で持ち込みできる ?
- 待ち時間に使える遊び場はあるのか ?
- ( 離乳食を食べている場合は ) 電子レンジが設置してある ?
など、考えることが次から次へと出てきます。
上写真のようなベビーケアルームがあればよいのですが、残念ながらブダペストのリスト・フェレンツ国際空港 ( 英: Budapest Ferenc Liszt International Airport ) にはありません。
では、どんなサービスならあるのか、レポートしていきます。
授乳室 はある ?
フードコートと同じ 1 階 ( 日本の 2 階 ) のお手洗いに並んで設置してあります。
多目的トイレぐらいの広さの小部屋に、シンプルな授乳用の椅子とオムツ交換台を備えています。
案内表示のピクトグラムは、上写真の通りです。
お湯はもらえる? ベビーウォーターは?
粉ミルクを作るのに「 お湯 」と「 ベビー用の水 」が必要な方もいらっしゃるかと思います。
お湯に関しては、コールセンターで確認したところ、レストランが協力するので魔法瓶などを持っていれば空港内でも調達は可能とのこと。もしくはお湯を入れた水筒の持ち込みは、乳幼児同伴で検査場を通過すれば OK 。
荷物チェックで手間取りたくないので、空港内で調達できればいいのですが、ブダペストの空港には電気ポットはありません。店舗でお願いするのは気が引ける方は、ご滞在先を出発前に用意するのがベター。
機内ではお湯をもらえたので、足りなくなっても特に不自由はしませんでした。ただし、ベビーウォーターやベビーフードは、基本的には空の上で調達できないので、地上から持っていく必要あり。*
* 航空会社によっては、事前予約でベビーフードを提供してくれるところもあります。ただし、個数や物にも限りがあるので、乳幼児 ( 特に 2 歳以下 ) を連れていく場合は、ベビーフードを機内に持ち込むことがお勧めされています。
赤ちゃんや小さな子供用のベビーフードや粉ミルクの持ち込みについては、
in accordance with the provisions of regulation 1998/2015 EU, i.e. if “it is to be used during the trip and is either required for medical purposes or a special dietary requirement, including baby food. When requested to do so the passenger shall provide proof of authenticity of the exempted liquid.
( 規定によると ) 旅行中に使用することを条件とし、医療目的または離乳食を含む特別な食事の要件のいずれかで必要な場合とする。そのような際には、乗客はその持ち込みを許された液体に問題がないことを示す証拠を提示しなければならない。
と空港ホームページに記載されています。
実際には、手荷物の中身を確認する保安検査場で子ども用の飲み物や食べ物 ( 液体やペースト状 ) を見せて、専用の機械で中身の安全性を確認されます。
ベビーウォーターは保安検査場を通過した後、空港内のコンビニでも販売していましたが、ベビーフードは販売していませんでした。
キッズスペースはある? その他の設備は ?
日本への帰国は特に長距離。そうなると、保護者も子どもの年齢に合わせて、あの手この手を考えます。
その中でも待ち時間、子どもが退屈しないように ( 少しでも疲れて機内で寝てほしいという思いも込めて ) 遊べる場所があってほしいもの。
ブダペストの空港内には 1 歳 ~ 8 歳向けの Kids’ Play Area ( 子どもの遊び場 ) があります。
その他の設備について、空港ホームページには掲載されていませんが、
電子レンジは、フードコートエリアに 2 台設置。
さらに、赤ちゃん連れでも食事しやすいように、ベビーチェアも数台置いてあります。チェアベルトを持っていなくても、椅子に座らせられるので助かります。
長距離フライト ~ベビー連れの荷物の中身は?~
長距離フライトを経験した読者の皆さんに、持ち物や利用したサービスについて聞いてみました。
▼生後3か月ベビー編
▼ 約 1 歳ベビー編
生後 11 か月 ( 卒乳済み、離乳食中心のベビー ) を一人で連れて日本へ一時帰国しました。その時に持って行ったのは、
抱っこ紐 ( ← 結局、使わなかった )
チェアベルト( ← 座っている時にベビーと私を繋げるように、でも使わなかった )
オムツ
おしりふき
オムツ替えシート ( トイレでかえる時用 )
おしりに塗るクリーム ( 新しい環境でお尻が赤くなる赤ちゃんがいると聞いたから、一応持っておいたけれど使わなかった )
着替え ( 飛行機用に暖かくできる格好、羽織もの )
赤ちゃん用ブランケット
Textil pelenka ( ハンガリー語を訳すと布おむつとなりますが、ガーゼタオルのようなもの )
粉ミルク
ベビーウォーター ( 飲みきったら捨てていけるように、小さいペットボトルで数本 )
瓶の離乳食
使い捨てスプーン数本
使い捨てストロー数本
ストローマグ
食事用エプロン
おもちゃ ( お気に入り + 新しいものを持ちましたが、ほぼ遊ばず。苦笑 機内で提供されたペットボトル等で遊んでいました )
薬 ( nurofen、解熱鎮痛剤 )
自分用食べ物 ( 自分の食事時間を確保できるかわからず、カロリーメイト的なものを持参 )
一人だったので、赤ちゃんを置いて食器を洗ったりできないと思い、水は 270ml のペットボトルを数本持ち、そこに直接粉ミルク入れてミルクを作りました。なので、ミルクは人肌の温かさにはできず。そのペットボトルにストローさして飲ませました。渡航前から、ストローでミルクを飲ませる練習も。
離乳食も瓶のまま使い捨てのスプーンであげて、食べたら全て捨てていきました。普段から、温めなくても食べやすい味の市販の離乳食はそのままあげていたので、飛行機や空港でも温めずでいけました。機内には、電子レンジはないようですが、友人いわく、離乳食を温めてほしいと頼むと、お湯を使って温めてくれるそうです。
▼ 1 歳半以上 2 歳未満のベビー編
まのさんが持ったものも一部 ( 薬など ) 持参しましたが、その他、大事だったのが
おもちゃ関係 ( ペットボトルなどで即席おもちゃを作るとかなり遊んでくれたので、たくさん持つ必要はなかったです )
お気に入りの本や新しい本 ( 専用の用紙にしか色がつかないタイプのぬり絵なども持参 )
食べ物 ( 特にジュレタイプの飲み物は持ち運びやすいのでいくつか入れていたのと、軽食用のスナック菓子 )
空の水筒 ( 離陸前にお湯や水が調達できれば入れておけます。ただ開けた際に気圧で水が飛び出してくることがあるので、入れる量にはご注意を )
お手拭き
水なしで使える歯磨きシート ( 使い捨てできて便利 )
オムツとそれを捨てるための袋 ( 臭わないタイプの袋があればさらに◎ )
ベビーカーのサイズが規定より大きく、預け荷物になってしまい、乗り継ぎの空港で使えず。トランジットでも使えるかどうかは事前に確認しておくべきでした。
あと、お気に入りの動画を iPad にダウンロードしておきました。ですが、小さい子供はイヤホンができないので、機内だと音なし映像になってしまい、あまり楽しめず。おもちゃ類はあまり意識しなくても、2 歳以下だとその場にあるものでかなり楽しんでくれるようです。
▼こんなアイテムで安心、快適!
機内や車で座席と座席の間を埋めてくれるオットマンタイプのフットレストを持参して役立ちました ! 子どもをゴロンと座席で寝ころばせても落ちないので安心です。
子どもと一緒に日本へ帰国する際の注意事項 ( 国際結婚組は特に要注意 )
日本へ行く際に重要となる、でも見落としがちな書類があります。
- 1 歳以下の子どもでも、フライトは要予約
航空会社によって規定は異なりますが、保護者の膝上での搭乗であっても、氏名の登録等しなければなりません。
- 子どものパスポート ( + 滞在許可証 )
飛行機に乗る際に、旅券を持っていることは当たり前ではあるのですが、ここに落とし穴が一つ。特にハンガリー人との国際結婚組のお子様に起こりえることがあります。
日本に帰るので「 日本のパスポート 」を準備される方は多いです。ですが、ハンガリー国籍もある子の場合は、「 ハンガリーパスポート 」も必要になります!
Személyazonosító igazolvány ( いわゆる身分証明証 / ID カード ) を持っているだけでは ✖ 。空港のチェックインカウンターや乗り継ぎ時に、ハンガリーパスポートの提示を求められることがあります。
- 同意書 ( 親1人と子連れ、または子どもの一人旅の場合 )
同伴する親または保護者が 1 名のみの場合、一部の国/地域では両親または複数の保護者からの旅行同意書が必要になることがあります。また、18 歳未満の未成年の子どもの単独渡航については、欧州の多くの国が保護者の渡航同意書提出を条件にしていますのでご注意ください。
新型コロナウィルス感染が拡大して以降、心配事が増えているかと思いますので、渡航前に今一度、必要なものをご確認ください。
抱っこひも
おしゃぶり ( 耳抜き用に )
オムツ替えシート ( バシネットでのお漏らし対策に )
オムツ
おしりふき
授乳ケープ ( 乗り継ぎ経路で授乳室がなかった )
着替え
魔法瓶 水筒 (お湯をいれておくため、カフェでお願いして入れてもらった )
スキンケアクリーム
赤ちゃん用食器洗剤 ( 漬け置きタイプ )
小さい容器に漬け置き用の食器洗剤を入れて、哺乳瓶を洗うのに使用。 Photo by すみれ
その他、バシネット (ベビーベッド) の予約をしました。
左:ビジネスクラスのバシネット 右:エコノミークラスのバシネット Photo by すみれ
バシネット自体がとても小さいので、赤ちゃんは寝返りできずで起きて泣いたり。最終的には座席の上で転がっていました。ですが、ちょっとした荷物置き場としても利用できたので、頼んでおいてよかったです。バシネットを利用するには、座席の予約は必須です。
機内でオムツを交換する時は、トイレ内に設置されていた台を利用。ただし、かなりサイズが小さいので、1 歳を超えてきたら、立たせて交換しないといけない ? と感じました。
機内のおむつ替え台 Photo by すみれ