ハンガリー国内のDV 被害の相談場所

配偶者や交際相手等からの暴力 ( ドメスティック・バイオレンス ＝ DV ) に関して、相談や通報をできるハンガリー国内の機関をまとめました。

ハンガリーにはあいにく、日本語で対応してもらえる女性支援団体はありませんが、英語で電話やメールで相談することは可能です。

DV には、身体的、精神的、性的、経済的、社会的、子どもを巻き込んだものなど、あらゆる暴力が含まれます。

DV 被害者支援団体 ( 民間 )

次の 3 つの団体には、ハンガリー国内であれば、無料で電話することができます。いずれも予約なしで、英語も可。

OKIT 全国危機管理情報電話サービス

◆ OKIT　(オキト全国危機管理情報電話サービス)

OKIT：
ハンガリー語：Országos Kríziskezelő és Információs Telefonszolgálat
英語：National Crisis Management and Information Telephone Service

DV、人身取引、子どもに関する被害の相談を受け付けています。非政府組織 Magyar Ökumenikus Segélyszervezet  ( Hungarian Interchurch Aid、1991 年設立 ) が 2022 年 5 月から運営しています。

NANE 協会

◆ NANE Egyesület  ( ナネ協会 )

NANE：
ハンガリー語：A Nők a Nőkért Együtt az Erőszak Ellen Egyesület
英語：Women For Women Together Against Violence Association

1994年に設立された団体で、女性と子どもに対する身体的・精神的暴力全般に関する相談を受け付けています。虐待にあっているのか、わからない時も相談できます。

PATENT 協会

◆ PATENT Egyesület  (パテント協会）

PATENTは、ハンガリー語 Patriarchátust Ellenzők Társasága ( 英語 Society Against Patriarchyの略 )

NANEと提携し、法律面での相談を受ける団体です。2006 年設立。DV の他、女性の生殖に関する権利 ( リプロダクティブ・ライツ ) に関しても対応しています。英語での相談可。※ PATENTは、裁判などにおける代理人業務は引き受けておらず、これは有償で個別の弁護士との契約になります。

※ 2025年1月に日本人女性が死亡し元夫が計画的殺害容疑で逮捕された事件を受け、NANE と PATENT は、警察と連携を強化することで合意しました。具体的な対策として、警察に何度か通報しても受理されなかった場合、これらの団体が介入し、警察に直接連絡できる「コミュニケーションチャンネル」が設けられました。

全般的な被害相談・通報窓口 ( 公的 )

◆ Áldozatsegítő központ ( 被害者支援センター ) 

DV に限らず、強盗、窃盗、ハラスメントなどの被害全般に対応する公的サービスです。

ブダペスト、デブレツェン、ペーチなど主要都市に事務所があります。詳細はこちらから