在留邦人の皆さんは、一時帰国のとき、どんなものを家族や友人へのお土産に選んでいるのでしょうか。在住歴 2 年 ~ 20 年余りの 方々 10 人に聞いてみました。現地に住んでいるからこそ知っている、ハンガリーの魅力が詰まったお土産の候補を 2 回に分けてご紹介していきます。前編は、食品です。
もくじ
定番編
王道で人気はやっぱりハチミツ
ハンガリー産はちみつは日本でも人気のある逸品。でも種類がものすごく多く、どれにしようか迷います。
そんな時の在住者イチオシは、ハンガリーが世界屈指の産地として誇る「 アカシアのはちみつ ( Akácméz ) 」です。風味に癖がなく、すっきりした甘さなので食べやすいのも良いところ。
当地のスーパーマーケットで手に入る Maci Akácméz ( クマの形をしたプラスチック素材シリーズのアカシアはちみつ ) が、特に人気。
選ばれる理由は、スーツケースに入れても割れにくく、見た目も可愛いから。ただ重さがあるので、数量限定のお土産として持って帰られるようです。
例: Maci Akácméz のアカシア は、250 g で 2,000 Ft ( 830 円 ) 程度
個数は限られるけれど
日本でなかなか手に入りにくいハンガリー産ワインを 2 ~ 3 本持って帰られる方も多いよう。渡す相手が決まっていて、その方の好みに合わせて厳選されているそうです。
天然ハーブを使ったハンガリーの薬用酒 UNICUM ( ウニクム ) を持って帰るという方もいらっしゃいました。ふつうのに加えて、Szilva ( プラム )、Barista ( コーヒー抽出 ) もありますよ。
お土産スイーツ
チョコレート
ハンガリー国内にはチョコレートブランドがいくつかあります。
在留邦人が選ぶちょっとした手土産の一番人気は、150 年以上の歴史をもつ老舗 Stühmer ( シュトゥンメル )。
このブランドの魅力は、パッケージ。なかなか日本ではお目にかかれないレトロなハンガリー柄や絵が描かれています。チョコレートの他に、1 箱 1000 Ft 以下のココアパウダーもオススメです。
ブダペスト市内にはいくつか直営店があり、カフェ併設のところもあるのでゆっくり選ぶことができます。
ただ、専門店へ行かずとも、一部はスーパーやドラッグストア等でも売られていますよ。
その他に挙がった商品にはこんなものがありました。
- Konyakmeggy ( Cherry Queen ) チェリーとコニャック入りのチョコレート。発祥は老舗菓子店 Gerbeaud ( ジェルボー )
- Szamos ( サモシュ ) のマジパンチョコ
- パーリンカ入りチョコ 国産果物からできた蒸留酒 「 パーリンカ 」 を使用
- Szerencsi ( セレンチ ) のチョコ
ここ数年注目度が高まっているのは、クラフトチョコレートのブランド Rózsavölgyi ( ロージャヴルジ ) 。ハンガリーではまだ少ない Bean to Bar* で、これぞチョコレートと言う濃厚な味です。
パッケージもアールヌーボー風でオシャレ。ブダペスト 5 区に隠れ家のような小さな店を構えています。
*カカオ豆からチョコレートバーになるまで自社で一貫して管理製造を行うこと
変わり種 Hókifli ( ホーキフリ )
Hó ( ホー ) はハンガリー語で雪のこと。Kifli ( キフリ ) は国民的パンの名称で、見た目は三日月形。.
当地には、雪化粧をしたキフリをイメージさせるクッキー Hókifli ( ホーキフリ ) があり、これが素朴な味わいで日本の方にも好評なんです。
スーパーマーケットなどでも市販しているのですが、在住歴の長い在留邦人おすすめはジェルボーのもの。お店では、Vaníliás kifli ( ヴァニーリアーシュ・キフリ ) の商品名で売られています。
箱も洗練されていて、オシャレで見栄え良し。一箱あたりの個数は少なめではありますが、その分一流の品をリーズナブルに楽しめます。
例:ジェルボー 1 箱 130g で 1,890 Ft ( 790 円程度 )
スーパー&コンビニ菓子
Dunakavics ( ドゥナカヴィチュ ) 、日本語にすると「 ドナウの小石 」と呼ばれる庶民のおやつもおすすめ。ナッツを砂糖コーティングしたシンプルなものですが、食べ始めると止められなくなる系です。お値段も 300 Ft ( 125 円 ) 程度と激安!
その他、パプリカ味のチップスも挙がりました。
ちょっとした手土産に
ハーブティやフルーツティ
ハーブティ ( Herbtea ) やフルーツティ( Gyümölcstea ) も、お土産としては根強い人気があります。軽いうえに、種類も豊富だからです。
買われる場合は、専門店よりもスーパーやドラッグストア、ビオショップが便利という声が多かったです。ある読者さん曰く、ペスト側ブダペスト 13 区にある大型ビオショップ ( Bijó Shop ) は、ティ類の大量購入におすすめだそう。
主流ハンガリーブランドは次の 3 つ。どの店舗でもよく見かけます。
- Herbária ( ヘルバーリア )
- Naturland ( ナトゥルランド )
- Teaház ( テアハーズ )
例: Herbária ( ヘルバーリア ) ブランドのフィルター式 Borsosmentalevél ( ミントティ ) 1 箱は 650 Ft ( 270 円 ) ほどの価格。1000 Ft 前後で買えるものが多いです。
コーヒー
ハンガリーで初めて誕生したコーヒー ( Kávé ) ブランド Omnia ( オムニア ) を選ぶ方々も。日本の一般家庭では、ドリップ式でコーヒーを淹れることが多いので、豆を挽いたもの ( Őrölt-pörkölt kávé ) にするのが無難なようです。
例 : クラシックは 250g で 1900 Ft ( 790 円 ) 程度。
インスタントスープ
かさばらないので、たくさん買ってばらまき用のお土産におすすめ。日本でハンガリーの味を楽しんでいただけるように、グヤーシュスープ ( Gulyásleves ) の素を選ばれたり、当地の夏には欠かせないフルーツの冷製スープ ( Gyümölcsleves ) の素を持って帰られる方もいました。
例:Knorr ( クノール ) ブランドの meggyleves ( チェリースープ ) の素は、1 袋 600 Ft ( 250 円 ) しないお値段。
パプリカパウダーやチューブ
ハンガリー料理に欠かせない食材「 パプリカ 」をお土産にされる方も多かったです。
在留邦人の皆さん曰く、パプリカパウダーは使い方を知らない日本の方にはハードルが高いそう。ですが、お料理好きの家族や友人に買ってきてほしいとお願いされることがよくあるようです。
また辛いハンガリー版チリソースとも言われるErős Pista ( エルーシュ・ピシュタ ) も定番。瓶詰めではなくチューブ版は、スーツケースに入れやすく壊れる心配もないので、お土産用に人気です。
当地ではグヤーシュスープの辛みを足すのに使ったりしますが、お肉につけたり、餃子につけて食べるのもよし。「 からしやわさび 」みたいな位置づけと説明すると日本人には理解しやすいよう。用途が幅広いので選ばれる一品です。
例 : Univer ( ウニヴェル ) ブランドの Erős Pista チューブ は 1 本 ( 70g ) で 400 Ft ( 165 円 ) ほど。
▼パプリカの調味料については、過去記事に詳しく記載しています
次回は、お土産向けハンガリー雑貨編をお届けします。
また、医薬品および医薬部外品 ( 外用剤 ) と化粧品は「 個人輸入の範囲 」を 「 24 個まで 」としています。許可を得ていない場合は、25 個を上回る分は没収されてしまうのでお気を付けください。
海外旅行の免税範囲については、Japan Customs の公式ページに掲載しています。( お酒類についてはここをクリック ) ( 医薬品等についてはここをクリック )
ハンガリー語には、日本語にない音が含まれているため、実際の発音とカタカナ表記が若干異なる場合があります。その点、ご了承いただけると幸いです。