わさびつんこさん ( 在住約 20 年、40 代 ) は、乳がんと診断されて以来、寛解を信じて治療に励んできました。なぜそんなに強い気持ちを持てるのでしょうか ? そして、情報が溢れる中、彼女が一切読まないものとは ? その他、生活を整える朝夕のルーティンや「 おまじない 」についても紹介します。
がん ≠ 死
多くの人は、「 がん 」は「 不治の病 」といった固定観念を持っているのではないだろうか。
誰もが「 がん 」と告知されると非常にショックを受け、不安になる。そして、がん細胞の大きさや進行状態、ステージが定められているばかりに、ステージが高いほど更に動揺するのではないだろうか。
参考までに、私のステージは 2 期 b。右乳房に 3 ㎝ 弱の悪性腫瘍 1 カ所と 1 ㎝ の腫瘍 4 か所と、1 ㎝ 未満のリンパへ腫瘍が転移の浸潤性*。
*浸潤性とは、がん細胞が周囲にしみ出るように広がること。
ハンガリーでは 45 歳になると国からマンモグラフィー検査をするようにと通知が来る。私も、2018 年 6 月に受けた検査では陰性 ( R1 ) だった。
ところが、検査から 1 年半後には、ピンポン玉に近い大きさに成長したがん細胞が見つかった。しかも検体の結果からすると、がんの進行度を示す Ki67 の数値から、転移の進行度は高めらしい。
正直なところ、私はステージやがんのタイプはあまり気にしなかった。なぜなら、進行状態が何であれ、がん細胞が体内にあるという事実は変わらないからだ。
治療に関しては信頼する主治医に任せ、私自身は、この悪性腫瘍化した細胞の一部を体内に抱えながら、いかに「 がん 」と向き合い、寛解に向けてどのように生活改善をするかが重要だと思った。
情報に心を支配されない
がんと告知されたら、どうする ? しかも異国の地で。
インターネットで検索すればいくらでも情報は溢れている。便利である一方、病気を理解するために検索しすぎて不安になってしまう人もいるかもしれない。
私は、不安になるような検索は一切しないよう努めた。ネガティブな言葉や気持ちが乱れる言葉が少しでも書かれていたら、そのページは即シャットアウト。
むしろ「 どうすればがんが消えるか 」という情報に集中した。がん細胞が成長したり転移したりせず、可能ならば小さくなるための生活改善やメンタルの維持方法は ? 副作用に負けないための体力の維持と免疫力アップの方法は ? と調べていった。
朝夕のルーティンと「 おまじない 」
こうして収集した情報に、医師のアドバイスを加え、私は無理なく取り入れられるオリジナルの生活改善方法を作り上げた。
食事のことは別の回で紹介するとして、私が毎日欠かさず行ってきた 1 日のルーティンはこんな感じである。
- ストレッチと深呼吸をしながら、がん細胞が小さくなることを想像しながら瞑想
- 神棚に向かい、「 がん細胞がなくなりますように 」と祈願
- 特製生姜・蜂蜜レモンティー ( 700 ml ) 作り
- お茶を飲み、朝日を浴びながら主人と散歩 45分、約 3 ㎞
- 夕食後、主人と散歩 6 ~ 7 ㎞。1 日歩行距離 1 万歩以上
- 入浴中にマッサージとリラクゼーション
- 就寝前にストレッチ
- 全身をマッサージ。次にアロエのハンドクリームをつけ、手のひらと指のマッサージ。この時、指先から体内の毒素を絞り出すのをイメージする
- 複式深呼吸と瞑想 ( 患部にマッサージで温めた手を当て、がん細胞が小さくなり、なくなることをイメージしながら「 がん細胞が小さくなる、なくなる 」と唱える )
- 睡眠時間の確保 ( 8 時間から 9 時間 )
毎朝、毎夕のルーティンの中でも、布団の中での「 瞑想 」には特に意識を集中させた。患部に手を当てて、何度も何度もおまじないを唱えた。「 小さくなれ、無くなれ、がん細胞 」と。
それは、まるで「 痛いの痛いのとんでいけ!」と同じようなもの。
子供の頃、怪我した所に手を当て、このおまじないをしてもらい、痛みが本当に無くなった経験がある人は大勢いるのではないだろうか。そして、お子さんをお持ちの方なら、転んだりぶつかったりして泣く子を抱き上げて、同じようにしてあげている方もいるのではないだろうか。
私は、おまじないを始めてから 1 か月目、なんとなく疾患部の右乳房が小さくなってきたような気がした。そして 2 か月、3 か月と、どれほどの効果を発揮したかは、いつか改めてお知らせしようと思う。
身近な大先輩
私は診断された時から、「 絶対大丈夫。寛解を遂げられる 」と強い信念だけは持ちつづけている。科学的根拠はゼロ。それでも、なぜそう思えたかというと、私にはそれを成し遂げた大先輩が身近にいたからだ。
今から遡ること、丁度 3 年前の夏の終わり、「 父親の体調が悪いようだ 」と母から連絡を受けた。
両親に付き添い病院へ行くと、悪性リンパ腫ステージ 4 との宣告。モニターに映し出された CT の画像を見ると、父の全身のリンパはがんに侵されていた。
一瞬、覚悟しなければならないのかという考えが私の脳裏をよぎった。しかし隣に座っていた父はこう言ったのだ。
「 寿命では、親父を超えるんだ 」
静かな、しかし自分の心に強く言い聞かせるような言葉。今でもはっきり覚えている。
私は父の「 生き抜こう」という揺るぎない決意を目の前にして、迷わず支えるのが家族としてできること、しなければならないことと思った。
4 か月半の入院を含む 2 年間にわたる治療の末、寛解。がん告知時に 72 歳だった私の父は、この記事が公開される頃、「 自分の父親よりも長生きする 」という目標を達成することになる。
父は意思の力で自分の運命も変えたのだと思う。例えステージ 4 と診断されたとしても「 がん=死 」といった方程式は成り立たない時代であるということを知った。
最先端の医療の力と信頼できる医師、家族や友人の精神面のサポート、そして患者自身が生きるための強い希望を持つこと。この 3 本柱がしっかり揃っていれば、寛解できると心の底から信じている。
つんこのおすすめ
- 情報は賢く取捨選択 ――自分をポジティブにしてくれるもの、寛解に必要な情報だけ集めるようにしよう。
- 「 病は気から 」は逆も真なり。「 健康は気から 」と思い、強い信念を持とう。
- おまじないが持つ不思議な力を信じて、心や身体が痛い時、そっと手を当てて唱えてみよう!「 痛いの、痛いの飛んでいけ ! 」
By つんこ
*この記事のアイキャッチ画像は、自宅玄関に飾っておいた祖父の形見の七福神。火災後、五神様は救済出来たものの、二神様は見つからず。今は、仮住まいの家の神棚の横に置き、毎日拝んでいる。